スマート450 オルタネーター交換

スマートを某ヤフオクで、購入されたというお客様で、
購入して1週間でエンジンがかからなくなったという事で、
JAFに依頼して積載車で当店まで運んでいただきました。

バッテリーを新品に替えても、エンジンがかからないとの事でした。
実際、ジャンプしてもセルが回らなかったので、
エンジンがロックしてかからないのかもと思いながらも、
まず電気系統チェック。

原因は、オルタネーターがロックしていました。

スマートのオルタネーター交換

▲ 写真=交換完了後、新品オルタネーター。

スマートのオルタネーター交換

▲ 写真=外したサビサビのオルタネーター

 
上の写真を見ていただいてお分かりのように、下回り全体が錆び錆びの車です。

札幌販売店シールがございましたので、寒冷地で使われていたと思われます。

消雪剤等の影響で寒冷地仕様の車は、下回り錆びている車は多いのですが、
この車は、さらに、湿り気の多い場所に、
長く放置されていたと思われるほど錆び錆びです。

もちろん、
寒冷地で使われていた車すべてが、サビがひどいという事はありません。
日頃のケアの問題です。

 
1.寒冷地以外でも、車がぬれたら、走って乾かす。

2.下に水溜りの出来るような場所に置かない。

 

この二つが、スマート以外でも車の状態を保つ鉄則なのです。

スマートのオルタネーター交換


オルタネーターを解体してみました。

驚く事に
ベアリング部分がダメになっているのではなく
銅線が巻かれているコイル部分の、
銅線が錆びて、緑青ふいて、膨れ上がり、
マグネット間のクリアランスがなくなり、
接触してしまい、錆び付いて、

まさにロックしていました。

スマートのオルタネーター交換

それともうひとつ、
2001年モデルの車両に付いているオルタネーターは、
フェラーリ等で有名な、MAGNET MARELLI社製。(写真上)

交換した新品のオルタネーターは、日本電装。(写真下)
メーカー的にはこれで安心ですが・・・(笑)。

スマートのオルタネーター交換

ユーロ2、ユーロ3、ユーロ4と
スマートのエミッションシステムは進化していますが、
それにあわせてコンピューターも進化し、

2001年以降製造のスマートでは、
オルタネーターからの信号を、メーターに送り、
コンピューターが管理しています。

オルタネーターが発電する電気を、バッテリーが充電する事を、
コントロールユニットが管理するようになりました。、

2000年モデルでは、その配線すらないのですが、
2001年モデルの途中から、変更されています。

1998年~2001年製造のスマートに、

日本電装製の新しいオルタネーターを、

ただ取り付けても、充電しません。

オルタネーター交換時には、知識が必要です。

当初、ディーラーでも分かっていなかったので、無理もありません。
その辺の修理屋さんでは、到底、太刀打ちできません。

オルタネーター換えて、バッテリー新品なのに、

充電しないので、

バッテリーが空になれば、止まってしまう。

海外で出回っている、リビルト品のオルタネーターを

つけたケースも同じで、

修理屋さんが万歳して、担ぎ込まれる。

そんな修理で、運ばれてくるスマートが、何台も続いています。

分かっていないメカニックは、手を出さないでください!!