平成17年6月14日にリコールにもなった、
フロントのボールジョイントです。
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※対象車は、WME01MC01YH087399~YH114249
となっています。
(2000年モデルの後半に製造された車体番号です。)
今回、修理した車両は、2003年モデルの車両です。
フロント足回りから異音があり、点検した結果、ロアアームのボールジョイントでした。
当然、リコール対象ではありませんが、状態は同じです。
このあたりの、日本の外車事情のいい加減さと、
国産車メーカー、外車の輸入業者とお役所の適当さには、
納得いきませんし、様々、虫唾が走ります。
前輪ロアアームのボールジョイントを外して、
手で動かしてみると、
完全に遊びがあり、
走行中にゴキゴキと音がする
原因となっています。
で、リコール内容を検証してみました。
前輪ロアアームのボールジョイントの
機密性が不十分なものがあり、
ボールジョイントの中に水が浸入し、
グリースが潤滑不足となり、
総合的に錆が発生する場合がある。
そのままの状態で、走行し続けると、
結合部が異常に磨耗し、
最悪の場合脱落して走行不能となる恐れがある。
と、なっています。
ボールジョイントの、ゴム部分を外そうとしたら、
当然、ゴムがしっかり接着されています。
水なんか浸入しそうにありませんが、
カッターで切り裂いてみると、中はご覧のとおり、
グリースが削れた鉄粉を吸って、乾いています。
粉を払ってみると、
しっかり錆びています。しっかり削れています。
本当にヤバそうです。現代の車とは思えない!!
リコールの対象外のスマートオーナーさんも、
フロント周りでゴキゴキ変な音してないか一度確認ください。
比較的静かな所で、10キロ以下で走って、道の凸凹を感じてください。
路面のきれいな道を、まっすぐ走ってもわかりません!
舗装してない所でもかえってダメですが、
多少凸凹のある道をステアリング動かしながら、ゆっくり走ってください。
ちなみに、
ロアアームのボールジョインのすぐ上にも、
ステアリングのボールジョイントがあります。
これって、全く同じパーツです。
ロアアーム側だけリコール出してるのですが、
場所も近いし、取り付け向きも同じ。
危険度は一緒ですよねぇ!
こっちは平気なの??
肝心な事は、リコールうんぬんではなく、
外車に乗るなら、きちんと点検整備せよ!
と言うことです。
オートバックスなどのカーショップやガソリンスタンドをはじめ
外車は、分かりませんとレベルの低さを自慢する店や
点検といっても目視程度で、肝心な整備は、なにも出来ない店での車検。
整備といってもオイル交換してバッテリーとワイパー、タイヤぐらい。
サイドスリップや光軸あわせて、コース通して終わりとか。
金額をとにかく安くしたいので、何もしなくていいからとか、
通すだけの車検。NGです。
誰しも、自分の車に命預けてますよね?
日本では、プロに車を見てもらう機会が、車検の時しかないと言う方が多いのですから