スマートの心臓 メインのコンピューターの
エンジンコントロールユニット(MEG)交換
様々な修理で、スマートが入庫してきますが、
コンピューターが明らかにおかしくて、交換と言うケースが、
最近、増えてきています。
様々な症状を引き起こし、交換する場合が、増えています。
過去には、
エンジンがかからない。
ミッションのつながりがおかしい。
クラッチとミッションの学習値のリセットしても症状が出る。
メーターに、警告灯が出たり消えたり、おかしな表示がでる。
走行中、突然エンストする。
など、など、様々症状があります。
通常、エンジンコントロールユニットが、ダメな場合、
エンジンがかからないし、スターターさえ回らない。
診断機が、コンピューター内に入れない。
わかりやすいのですが・・・
時間も費用もかかりましたが、
結局、コンピューター交換で、全快という症例でございます。
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今回は、当店で、スマートをご購入頂き、点検後、しっかり整備させていただいた車両です。
走行は5万キロ未満の、2001年モデルです。
フロントのハブベアリング、リアブレーキシリンダー、フロントブレーキパッド、
スパークプラグ6本、エアフィルター、バッテリー、パワーウインドのストッパーを交換。
エンジンオイル、ミッションオイル、ブレーキオイル、冷却水も、全て交換。
リアコーナーの雨漏れも修繕し、完璧な状態で、納車した車両です。
ハブベアリングもブレーキも変えていますので、いつもよりも多めに試運転もしています。
納車直後の大トラブル発生で、お客様に、ご心配とご迷惑おかけしてしまいました。
本当に申し訳ございませんでした。
納車の翌々日、積載車で、戻ってきましたが、
ロードサービスの方が、『なんともありませんよ』っと、運んできました。
実際、全く正常なのです。
テスターをあてると、エラーとして、様々なものが残っていますが、
一時的なエラーばかりで、消去すると消えてしまいます。
と言うことで、試運転。
走りも至って正常。メーターの表示も至って正常なのです。
それでもと思って、もう一度、3~40分走ってもなんともないのです。
症状が出ないのです。
翌日、3時間以上エンジンかけたままにしておいても、何も出ません。
良くある、修理工場に入ると、車が嫌がって症状の出ない、パターンかと??
オーナー様より、症状をお伺いした際に、当店から1時間以上走ってお帰りになられている事。
一旦、エンジンを切って、買い物を済ませ、最始動時に、症状が出たと言う事で、
翌日、1時間以上あちこち走りまくって、店に戻ってきてました。
何も出ません。至って、正常。エンジンを切り、最始動したりしても、何も出ません。
テスターつないでも何も出ません。エラーなし。
そんなこんなで、しばらく眺めていると、ついに出ました~。
お客様のおっしゃっている通りの
メーターに、しっちゃかめっちゃかな、表示が・・・
今回の症状は、まさに、コンピューターの熱暴走
メーターの表示が、めちゃくちゃな状態になります。
あるときは、燃料計の部分が点滅したり、水温計が、点いたり消えたり、
中央のインジケーターに、
『三』 『一』 『0』 『1』 『5』 と、勝手に切り替わり、
カブリオでなく、クーペなのに幌の異常を知らせる『C』が出たりと・・・
『!』『ABS』『エアバック』『チェックエンジン』など、
ランダムに点いたり消えたり。 もう、めちゃくちゃです。
表示している内容が、多岐にわたるので、電気的に1箇所のエラーを示していないので
コンピューター、リレー系のチェックを開始。
過去事例ですと、
『エレクトリックコンロロールユニット』で、確定です。
1998年~2002年(年式ではない)に製造されたスマートは、『ZEE』
2003年~2006年(初度登録年ではない)に製造されたスマートは、『N10(SAM)』
交換修理の多い場所で、
車体ナンバーが入っていますので、中古が一切使えません。
今回の車両は、2001年モデルなので、『ZEE』
ヒューズボックスのヒューズとリレー全て外して、
テスト用のコンピューターに交換してみても治まらない。
予想していた コンピューター『ZEE』ではない。大ハズレ。
迷走が始まります。
メインハーネスの接触不良もなし。
メーター本体機能テストOKで、異常なし。
シート下のリレーボックスも異常なし。
クラッチアクチュエーター異常なし。
ギアポジションセンサー(ミッションアングルセンサー)も問題なし。
ミッションおろして、チェックして、クラッチも、レリーズも問題なし。
結局、たどり着いたのは、。
MEG(エンジンコントロールユニット)
要は、2番目に大事なメインのコンピューターです。
スマートのエンジンへ送る空気取り込み口のエアフィルターケースの横についています。
外すの大変ですよ。
上からだけでは、下側のねじが外せませんので、リフトがないtと万歳です。
最大のポイントは、
新品と交換しただけでは、MEGは動きません。
当店のように、ベンツの専用テスターを持っていても、
交換しても、作動しません。
各ディーラーの店舗で、交換し、
メーカーから、SCNコード(認証コード)を、入手し、
入力しないと、作動しないようになっています。
もちろん、他の車から外した、中古品が一切使えません。
車体ナンバーが異なるので、エンジンかけさせません。
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さて、ここからが、スマヨコブログです。
開かずのブラックボックスを開けると、こんな感じです。
様々な事が管理されています。
当店では、一般のお客様に、ロムチューンを販売することはしませんが、
レース系のいろいろもありますので、何がどこにの簡単な事は知っています。
このどこかが、おかしいのですが・・・・
そんなのわかりませ~ん。
パソコンのボードメーカーの技術者ならわかるのでしょうか???
メカニックの仕事じゃありませんね。
やな時代になりました。
1980年頃までの車は、そこそこのメカニックと、
再生能力のある板金屋さんがいれば、車は復活できますが、
2000年代以降の車は、コンピューター化が進んでいますので、
車体ナンバーが入っていて、中古が使えないコンピューター系部品が、
メーカーからの、新品供給が、終了となったら、
その車は、動くことはありません。飾っておく価値しかない。
今、1億円以上のフェラーリや数千万のテスラーが、
これから50年後に、旧車の壮行会で集まって走る事は、
実現の可能性は、限りなく0なのです。