スマートK フォーツーK  どこが違うの?

当然ですが、
ドイツに軽自動車規格なんてありません。

「軽」とは、日本特有のもので、

ヨーロッパやアメリカの自動車メーカーが、
日本のために、軽自動車を開発生産すると言う事は、間違ってもありません。

軽自動車の規格(1998年10月以降)とは、
排気量 660cc
全長  3300mm
全幅  1480mm
全高  2000mm
フルラップの衝突基準 50km/h

スマートKというのは、排気量が、たまたま600ccなので、軽登録してしまえ
と言う発想から、生まれた、日本だけのスマートです

排気量は、600ccでクリア。
長さも2.5mでクリア。
衝突安全実験も、軽規格の無いヨーロッパの基準をクリアしていますのでもちろんOK。

幅だけが、35ミリ超えているので、片側2センチ小さくしたリアフェンダーを作って交換。
ですが、フェンダーを交換しても、タイヤがはみ出してしまいます。
タイヤの端々を図ると、1,500mmありますので、
フェンダーが全く無くても、サイズが、1480mmに収まりません。
そこで、どうしようもないので、オリジナルのフロントタイヤをリアに持って来ました。
これで、サイズもクリアして、日本の軽規格と言うものに適合させました。
▼写真左が、日本限定のスマートK   /  写真右が、オリジナル設計のスマート▼
P1080943.jpg
『スマートK』とオリジナル設計の『クーペ』の違いは、この部分だけです。

この、スマートKのホイール&タイヤのセッティングですが、
オリジナルの設計と、トレッドもタイヤサイズも異なり、安全性が著しく劣ってしまうので、
前後でオフセットを変え、直進安定性を確保するために、
フロントには、さらに細いサイズの135のタイヤを用意しました。

フロント135、リア145のサイズ設定となりました。

但し、最後に販売された一部のスマートKは、4本とも145のスマートがございます。
この際の空気圧は前後で異なりますし、ホイルのオフセットも異なっています。

中古車で購入された場合、この辺がごっちゃになっている車両が多く見受けられます。
実際、仕入れた車両で、オフセットの違う鉄ホイルがついている場合もございます。
当然、正しい組み合わせで、納車していますが、他店での購入の際は、ご注意ください。

私の個人的な感想ですが、
スマートKの細いタイヤで、夜中の空いている首都高速で、雨が降っていると、怖くて走れません。
私の品祖なテクニックでは、思わず、スピードを落としてしか走れません。
一般道でも、カーブにマンホールの蓋があると、ズルッとすべるので、ビクッとします。

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タイヤとリアフェンダー以外の、『スマートK』 のスペックや装備に関しては、
ベース車両のグレードによる差です。

メーカーのラインナップでは、1999年以降、”pure” ”pluse” “passion” と、
3つのグレードでラインナップされています。

“pure”は、スマートのベースグレードで、ヨーロッパ各国でも一番見かけるグレードです。
ソリッドルーフ、鉄ホイール、フロントフォグなし、トリディオンは黒が標準です。
内装は、スコーディックグレー。単色で最もシンプルな内装です。
ヨーロッパでは、エアコンやオートモードであるソフタッチもオプションです。
ヨーロッパでは、オプションでグラスルーフやアルミも選択できます。

この、pure が、スマートKのベース車両となって、
左右リアフェンダーとホイールとタイヤがスマートK用に変更されています。

日本では、エアコン、ソフタッチ(オートモード)、灰皿&シガライターセットが標準装備。
パンク修理キットやフロアマット、コックピットクロックやレブカウンター、ラッゲージカバー等は
全てオプション設定とされ、2001年から2004年に製造され、2006年まで販売されていました。

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スマートKは、2006年まで販売されています。
ですが、製造番号的に、

生産されているのは、2004年までです。

2005年製造のスマートKにはお目にかかっていません。

和年式で、平成18年モデルとか、2006年式と言ったりしていますが、
初度登録(日本で最初に登録した年)が、2006年なだけであって、
生産年=モデルイヤーは、2004年までと言うことです。

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もうひとつ。
55馬力の600ccの設定は、2002年モデルで終了しています。
2003年以降、700ccが登場しますが、
メーカーのラインナップでは、55馬力の600ccはなくなり、
50馬力の600ccエンジンとなっています。
日本特別仕様のスマートKのために、そのままの仕様で生産してくれていたのです。

つまり、2003年以降のスマートKも、
2002年までのプログラムのままの 55馬力の600ccなのです。

2003年以降の、700ccのスマートに組み込まれている、
進化したプログラムと異なるのです。

決定的に、乗り心地が異なります。

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国産の軽自動車や1,000cc~1,500ccの小型車との比較した質問もたくさんいただきますが、
決定的な違いは、『スマートなら死ななくてすみます。』
もともと、日本の軽自動車の規格で設計されていません。

一番は、日本とヨーロッパでは、衝突実験の基準や方法が全く異なるため、
日本の軽自動車とは比較にならないほどの、頑丈さなのです。
実際、スマートと国産車との事故の画像を見ると、残念ながら国産車がぐちゃぐちゃです。
スマートは、そのままの形をキープして、めり込んで行き、ドアが開くのです。
さすが、ベンツの設計です。

日本の保険会社の、車両クラスが、発売当初よりランクアップされてきたのも、
支払いが少ない、死亡事故が少ない(私の知る限りありません)証です。

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それと、スマートKの泣き所 ナンバー1は、屋根です。
屋根の梨地のフィルムを守る、紫外線保護的なコーティング層がはがれてしまいます。
スマートK ルーフP1080801.jpg
スマートKのルーフは、基本的にソリッドルーフです。
(2004年にファイナルモデルとして、200台のみ、グラスルーフの限定車が販売されています。)

車両の保管環境により、ハクリが開始する期間は異なりますが、
最近、屋根のきれいな、スマートKが減ってきているのは、事実です。

対策は、ルーフの交換。
同じ、ソリッドルーフで交換する場合と、グラスルーフに交換してしまうのも手です。
金額的な差は、さほどありません。

もうひとつは、きれいにはがして、塗装やさんで、クリアを塗ってもらう。
但し、フイルムを保護する効果はありませんし、きれいにはがすのはとにかく大変です。
あまり、お勧めの方法ではありません。

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頻繁に質問をいただきますが、フロントタイヤが細いので、

パワステは、必要ありません。

2001年モデル(車体ナンバーがWME01MC011H******)
2002年モデル(車体ナンバーがWME01MC012H******)
2003年モデル(車体ナンバーがWME4503352J****** 6桁の連番が10万未満が目安)
ここまでのスマートKには、100%パワステは付いていません。

要は、2004年の8月ごろまでに販売されたスマートKには、パワステは付いていません。

2004年製造のスマートKの一部と
2004年10月頃販売された、グラスルーフのリミテッド200台のみパワステつきです。

パワステの確認方法を参照ください
和年式と車体ナンバー解説はこちら

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ちょっと、中途半端な状態ですが、
今日は、時間が無いので、次回に繰り越します。